今回は愛月ひかると昨年度2次試験合格者の3名との座談会を開催いたしました。
part1に引き続き
昨年度の宝塚音楽学校受験を終えての今の心境や、
学校生活での悩み、この機会に愛月に質問したいことなど、
ざっくばらんにお話ししました。
レッスン場では見ることがない彼女たちのリアルな声をご紹介します!
愛 愛月ひかる
風ちゃん 高校3年生 3回目の受験ではじめて2次試験通過
光ちゃん 高校3年生 3回目の受験ではじめて2次試験通過
音ちゃん 高校1年生 1回目の受験で2次試験通過
*生徒は仮名です。
*生徒たちから愛月ひかるに聞きたいこと
愛:はい。では次は・・・この際だから私に聞きたいこと、相談事でも受験のことでも宝塚のことでもなんでもいいです!
光:すごく長くなってしまうんですけど・・・
愛:え、すごく長いの!?やめて(笑)
光:私学校でオペラをやっていて、毎年1回公演でやっているんですけど、毎回演出家の先生が私に悪役をやらせて、「光さんやってください」って3年間ずっと変な悪役ばかりをやらされ続けていて
愛:なんかキャラ濃そうにみえるからかな(笑)
光:今年も最後なのにかわいい洋服も着れずに悪役で終わりそうなんですけど、私は悪役出来るんですけどやりたくないってそういうのって・・・そういうことって・・・
愛:それは私もずっとそう。王子様やりたいのにずっとラスボスみたいな役ばっかりしてたけど、私は逆に役者としてはめちゃくちゃ嬉しかったな。だって悪役とかそういう役ってやっぱり上手い人にしかやらせられないんだよ。だからそれは演出家の先生にすごく認めてもらってるってことだと思う。ヒロインとかトップさんが誰でもできるってわけではないけど、真ん中の役って周りに影響を受ける役なのよ。影響を与えてる役じゃなくって。周りの演者からの、例えば恨まれてるとか好かれてるとかの、影響を受けてるの、真ん中の役って絶対に。でもそういう悪役って自分からそれを発していかなきゃいけないポジションだから、そこが抜け落ちると宝塚の作品でも、悪役が良くないと良くなくなるじゃん。それはすごい信頼されてるってことだから私はいいんじゃないって思うけど、まあ確かにかわいいお衣装だって着たいだろうし・・・。それは伝えるべきかもね。先生に。本当は自分はこういうのをやってみたいですとか。やっぱりイメージってあるからさ、それをずっとやってると先生の中でのイメージがそういう風に固まっていっちゃうからなんだと思うけど。自分で伝えてみるのもいいかもしれない。私もなんか伝えれば良かったなあと思った。それこそロミオとジュリエットのときに代役でロミオも稽古場でやってて、ああいう役って普段絶対やらないから小池先生にロミオやったときに「あなたは本当はこっちなのかもしれないですね」って。ロミオやってはじめて、こういう正統派な意外と純粋な役がもしかしたら本当は一番合ってたかもしれないみたいな。退団直前に発見されたみたいな(笑)。だから言ってみたら変わるかもよ?
光:言ってみます。ありがとうございます。
音:悩み事みたいになっちゃうんですけど、今やる気がみなぎってるぶん、できないことも自分の中で多くあって、学校の勉強をどうしてもちゃんとやりたいっていう気持ちでいるので両立とかも考えると、朝勉強しようと思ってて
愛:えらい。
音:3時とかに起きてやってたんですけど
愛:えー!真面目!
音:10時に寝て3時に起きるみたいなことやってたんですけど
愛:健康的ではあるけど
音:でもそうじゃないと勉強が間に合わなくて、バレエを怪我が治って再開してから、そういう生活リズムに、同じように戻すとどうしても疲れちゃって
愛:そりゃそうだわ。
音:朝早く起きれない自分が嫌だし、バレエも上達してるのかわからない自分が嫌だし、本当に努力しているのかわからない自分も嫌だし、っていうような気持ちで・・・
愛:ちょっと・・・真面目に考えすぎじゃないか?
音:結構真面目なので全部を淡々とこなそうとしすぎちゃって、気持ちも全部にガーっと進んじゃうので、どこかで力抜いたら良いのでしょうか?
愛:ちゃんと寝ることを勧める、まず(笑)。絶対睡眠は大事だから。私も寝ないと絶対ダメだと思ってる人だからまずそれは絶対ちゃんと寝た方がいいし、全部フルでは・・・そりゃ1番かっこいいよ、勉強もフルでできてさ、受験もフルでできて。でもそれで気持ちがいいならいいけど、今それで身体が疲労してるなって感じちゃってるってことは、やっぱり何かを削らないといけないんだろうね。勉強は今すごい出来てるんだったら程々に・・・多分音ちゃんの中で宝塚に入ることが一番の目標なんだろうから、やっぱりそっちに重きを置いちゃって私はいいと思うんだけど。
音:母から宝塚受験は今年までにしなさいと言われていて、バレエがすごくできないぶんすごく焦りを今から感じていて
愛:プレッシャーをいい意味で与えようとしてくれてるのかな。必要なんだよねそのプレッシャーって。私は逆に親に、「絶対に入ってほしいから、お願いだから4回でも何回でも受けてください」って言われてたんだけど、私は「1回しか受けないから」って言って。そのメンタルは大事かもしれない。お母さんもそう言ってくれてるなら音ちゃんもそれくらいの気持ちでいくっていうのはもしかしたらありなのかもしれない。でも、もしそれで、合格できなかったとしても、未練が残るんだったらちゃんとご両親に相談して、あなたの人生だから、絶対そこは引き下がらずに、くらいついて説得してほしいなとは思うね。そういう気持ちがある子には入ってほしい。ご両親のおっしゃる事はとても大切だけど、自分の意見じゃないところで受験を諦めてほしくないとは思っちゃう。
風:勉強つながりで1つと、もう1こ聞きたいことがあるんです。私は勉強は音ちゃんみたいに全然頑張ってないんですけど、課題をやるだけで睡眠時間が足りなくて
愛:勉強大変なんだね・・・
風:大変です・・・。今高校3年生になって周りがみんな大学受験生なので。
愛:大学も受けるの?
風:付属なので、評定さえあればいけるんですけど。周りが私のレッスンの比じゃないくらいずっと勉強してるので、1日それこそ8時間とか、学校のほかに勉強してる子たちばっかりで。
風:模試と課題をこなしていると夜の2時みたいな・・・
愛:私も付属だったから中高で何もないエスカレーター式で上がれる状態だったからほんとに何もやらなかったの。
風:毎日そういうわけではないんですけど、勉強しないぶん授業を頑張ろうと思って、授業で頑張って起きて課題をやると、眠くてたまらないけど課題をやって、寝て、起きたらまた眠いけど勉強みたいな。してないんですけど最低限でもギリギリになってきてしまって・・・
愛:最低限でそれなの?私もどっちかというと音ちゃんタイプで朝派なんだけど。夜眠いのこらえて勉強するくらいだったらすっと寝て、それこそ5時ごろ起きてやるとか。
風:いつも5時起きなんです。
愛:常に!?それは何ゆえに?
風:お弁当とか
愛:作る!?
光・音:え、すごい・・・
風:なので5時起きなんですけど、勉強しようと思うと4時起きみたいな・・・。夜更かしだけはしないようにはしてて。3時までしたいけど1時には寝て、4時に起きて朝1時間、夜1時間みたいに分け方はしてるんですけど
愛:・・・もうちょっと寝れないの・・・?
風:寝たい・・・
音:私は家で勉強するのがつらいぶん、友達も無視して休み時間ずっと勉強してる。
光:私もそう。
風:え、私は休み時間全部寝てる(笑)。
音:部活も辞めて。「ごめん、もう無理!」って。休み時間ひたすら勉強してる。
光:うんうん。
愛:えー嘘でしょうー!?
音:そうじゃないと平均もとれなくて、学校の。私の学年頭が良くて、みんな大学受験今から考えてるような子たちばっかりで。
愛:なるほどね。
音:私の学年から学習指導要領が変わって、自分で探求するみたいな、ただ「わからない」じゃダメみたいな。
風:うんうん。
音:自分で考えてって。
愛:それはつらいね。
風:時間がかかる。
音:そう。
愛:大丈夫?友達いなくなったりしてない?
音:いないんですけど、そのほうがいいっていうのもあれですけど、自分の時間に集中できるからそのほうが私も良くて(笑)。休み時間とか一人でいるのが自分だけだから悲しいってなるんですけど、いやでも私はって・・・
愛:心配なんだけど!!大丈夫なの?
音:(笑)
愛:ほんとに?そんな感じ?
風:去年までそうでした。休み時間全部寝てるからそれこそ友達・・・(笑)目覚めたら誰も教室いなくて
光:え!
風:全員移動教室に行ってる(笑)
愛:さみしい・・・
風:いや、でも友達がいないわけではないので
愛:良かったー
風:はい(笑)。
愛:みんなが学校でそんなに大変な悩みを受験生が抱えてるとは・・・知らなかったわ。
風:あともう一つ。試験でどこまで男役らしさを出すべきなのかっていうことで。3次は特に試験官男性がほとんどで、しかも結構お歳の男性のかたばかりなので。
愛:かわいいほうがいいですか?ってこと?
風:かわいいほうが印象が・・・。それこそ質問が聞こえなかったときに(かっこいい声で)「すみません、耳が遠くて」て言われてもあまりおもしろくなれないというか、あまり良い印象に残らないのかなと思って。
愛:私はかわいらしさでいいと思ってるんだけど。風ちゃんの見た目的に、どっちかというかわいいキャラの男役ではないだろうけど、でも別にまだ若いわけだし。入団してたらパリっとやれよって感じだけど。そういう意味で初々しさとかそういうのは出てていいと思うんだよね。ジャズ踊ってるときとか、振りやってるときはせっかくリーゼントなんだし、女性的に踊る必要はないとは思うんだよ。だけど面接とかになったら年相応の風ちゃんが出てもいいんじゃないかな。もちろん高卒なんだから受け答えはしっかりしなきゃいけないとか、そういうのはもちろんあるだろうけど、不愛想=しっかりではないから。相手に良い印象を与えつつしっかりしてる感を出すっていうのは別にそれはかわいかろうが出来ると思うんだよね。
風:はい。あまり今まで作らないタイプだったんですけど、元が明るくてしゃべり方もヘナヘナしてるタイプなんです。
愛:低くたって明るくは喋れるじゃん。そこのいい塩梅を見つけたらいいんじゃない?(猫なで声で)「私は~」ていう高いところじゃなく、声のトーンを落ち着かせても声色は明るくするとか。そっちでいけば全然違和感ないだろうし、風ちゃんのもってる明るさとかそういうものも声を低くしたってちゃんと出ると思うんだよね。
風:はい。
愛:大丈夫だと思う。
風:はい。ありがとうございます。
光:ヘアジェルはどこのを使っていますか?
愛:ヘアジェル?
光:タカラジェンヌさんは綺麗にジェルで・・・
愛:あれは人それぞれだよ
光:そうなんですね
愛:男役はそれこそ、風ちゃんに教えたけどシュワルツコフっていう赤いオージスっていうブランドのジェルを使う人は多いんだけど、あとはパンキージェルとか。グリースの人は最近減っちゃったけど。娘役さんは市販の黒っぽい蓋のやつ(ギャッツビー)とか。みんなそれぞれ。結構普通です(笑)特殊なことは何も。娘役さんであんまりオージス使ってる人は見たことない(笑)から市販のほうでいいんじゃない?やり直せなくなっちゃうのかも、白くなったり。結構髪型変えるからさ、分け目変えたり。芝居とショーでとか途中でとか。
光:ありがとうございます。
音:現役中で公演中ってすごく動いてらっしゃるじゃないですか。そのときの食事とかってどうなさってたんですか?
愛:人によるけど、私は食べないと無理な人なんで、朝家でしっかり食べていく。私は絶対ご飯派だから、ご飯とみそ汁とみたいな。食べられなかったとしたら、中にスミレキッチンというところがあるのでそこで、納豆と卵をまぜたのをかけるご飯とか、みそ汁にご飯入れたやつとか、夢がないんだけど(笑)。休憩も結構衣装替えとかで忙しいから、星組の皆とかはみんなおにぎり頼んで、それを私は大休憩に全部食べちゃうけど、小休憩で食べてとかわけて食べたりとか。体型気にして食べない人もいると思う。終演後は、いい感じのメニューの時は、終演時間に合わせて楽屋に置いておいてもらって、けっこうみんなグダグダ楽屋に残って食べてるよ(笑)。
風・光・音:へえ・・・
音:メイクが濃いじゃないですか。髪の毛も毎日ジェルとかすごいじゃないですか。色々荒れないのかなって。肌が荒れるとか・・・
愛:荒れる子は荒れてる。
音:どういうケアを、身体とかも毎日してらっしゃいますか?
愛:あー。
音:高校生だし、年齢的にも肌の悩みとかある人もいて・・・
愛:逆にね、1日に何度も洗顔するじゃん。だから綺麗になる人はそれで綺麗なんだなって。タカラジェンヌの人って肌綺麗ですねって言われること多いんだけど、やたら顔洗ってるからじゃないかなって私思うくらいなんだ。でもやっぱりニキビで悩んでる子ももちろんいるし、そういう子は苦労してると思う。治療通ってる子もいるし、髪の毛痛むしね。それはもうみんな戦ってるのよ。マッサージの人もちゃんと診療所にいて、劇団でケアする場所ももちろんちゃんとあるし、みんな終演後に自分でもマッサージは行ってるかな。一回公演のときはたいてい予約してたり。休演日はもちろん行くし。身体のことはケアしてる。
音:ありがとうございます。
風:どうしたらそんなに美白でいられるんですか?
愛:あーごめんなさい、私の美白は生まれつきなので何の努力もしてない(笑)。
光:すごい・・・
愛:ニキビできたことないし、
風・光・音:うそ・・・
愛:それは体質だと思う。親もできたことないって言ってたから。家系的にニキビができる家系じゃなかっただけだと思うんだけど。今はもうおばさんだから、ビタミンC食後にとったり、トランサミン・・・トランサミンわかる?喉痛いときとかにたまに飲むやつ。あれはすごいシミとかには効くし、美白にいいから、トランサミンは毎日飲んでてもいい薬なのよ。あれはほんとに美白のために飲んでもいい薬だそうだから、風邪とか喉痛いときだけじゃなく飲んで平気だから、ビタミンCのシナールとか、トランサミンは毎食後飲んでも大丈夫だと思う。それけっこう肌のケアに良いかもしれないよ。
風:ありがとうございます。
愛:皮膚科で、美白セットとかで売ってたりすると思う。
光:受験生時代で何か日焼け対策とかしてましたか?
愛:してない・・・。でもしたほうがいいよ、年取るとシミでてくるから、絶対やったほうがいい。肌すごい綺麗な子たちが言うには、幼いときからご両親が日焼け止め塗ってくださってたって言ってた。小さい子なんてわからなけど、焼けないように塗ってくれてたって言ってたから、腕とかも塗っておいた方がいいよ。
私は受験当時むしろちょっと焼きたかったぐらいで、締りがなくて嫌だったんだ。太って見えるじゃん、白い人って。ムチムチしてみえない?ガリガリだったんだけど。173cmで47kgしかなかった。
風:え!!
愛:え、でしょ。病的に細かったの。3次試験の体重測定で本科生がざわつくくらい。
光:ありがとうございます。
風:私は強みがあんまりない、ないっていうか
愛:そお?
風:音ちゃんは歌が、光ちゃんはスタイルが凄く良くて、出身地が海外っていうのもインパクトがあるし
愛:そうねえ
風:そういうのが欲しいんですけど、作るに作れないっていうか・・・
愛:いいんじゃない?男役さんぽいと思うけどね。
音・光:うんうん
愛:風ちゃんの強みって「あ、宝塚にいそうだな」っていう強みだと思うんだけど、私は。それは初めて会ったときから思ってた。「こういう子いるかも、予科本科に」っていう。その印象って大事じゃない?それ強みだと思っていいと思う。
風・光・音:うんうん
愛:はい。では今日はありがとうございました。
風・光・音:ありがとうございました!
なかなか普段はお話ししない、宝塚受験生・学生としてリアルな声を聞くことができました。
宝塚を目指す皆さんであれば、共感するところがあったかもしれません。
今回参加の生徒さんも座談会をして、次の受験へさらに前向きな気持ちになられたようです!
次回座談会も開催予定ですので、乞うご期待ください!!
part1はこちら