今回は愛月ひかるとバレエ・ジャズのレッスンが初めての中学2年生3名との座談会を開催いたしました。
今まで習ってきたバレエとクラレス(宝塚受験のため)のバレエの違い、
クラレスで出会った他の受験生たちから受ける影響、
愛月が語る宝塚娘役の魅力、この機会に愛月に質問したいことお悩み相談など、
ざっくばらんにお話ししました。
レッスン場では見ることがない彼女たちのリアルな声をご紹介します!
愛 愛月ひかる
星ちゃん 中学2年生 バレエ初心者からクラレスにてバレエを本格的にスタート
爽ちゃん 中学2年生 男役への憧れから娘役を目指す
咲ちゃん 中学2年生 クラレスの先輩の背中を見ながら奮闘中
*生徒は仮名です。
*今まで習っていたバレエとクラレスのバレエの違い
星:クラレスに来る前はほとんどバレエ歴がなくて、そこのお教室では先生が座って見ていて、年上の生徒さんが教えてくれるという感じだったので、クラレスに来て手取り足取り細かく教えてくれて、成長しやすいなと感じました。また、私はバレエ歴が短いので、平日の一般の大人の方のクラス(Ballet&Fitness)にたくさん通えることがすごく良いなと思っています。
愛:クラレスの先生、ほんとにみんなをよく見ていてくださるから早く上手くなるんだと思う。平日もクラレスに通ってる受験生多いね。
星:色んな先生がいらっしゃるのがすごく良いなと思って、先生によっては教え方が違って、それが自分の強みにできるというか、活かせるところなのかなと思います。
愛:確かに、肥やしになるよね。
爽:クラレスのバレエのレッスンは、試験官の方やお客様を意識して踊るように教えてもらえて、前からどう見られているのか、綺麗なラインを見せられているかなどを意識するようになりました。顔のつけ方などの見せ方を普通のバレエのお教室よりもっと厳しく言われるなと思いました。
愛:それは確かに一般的なバレエだけのお教室と違うなと私も思っていて、宝塚のバレエって特殊というか、私も受験生時代に本科生の方とレッスンを受けたことがあって、技術の差というよりも見せ方の差で全然上手に見せられるんだと発見した。ちょっとしたことなんだけれど、プレパレーションを見せるときの余韻とか、それだけでバレエが上手い人に見える、そういう見せ方って宝塚で大事だからね。そういうあまり普通は習えない事をレッスンですごくやるもんね。
咲:私はクラレスに通うようになって、高校生のお姉さんたちがたくさんで、レッスンのときの見せ方がとても上手だし、それを見て盗んで、自分でどういう風に見せたらよいかが勉強できて楽しいです。普通のバレエスクールでは、あまりみんな前に出るっていうことが少ないと思うので、クラレスに来て、「私、やります!」(前に出る)っていう気持ちがみんなにすごくあって、競争心が芽生えるようになりました。
*クラレスで見る他の受験生たちから受ける影響
愛:素晴らしい!それ大事。中学生だと他の生徒さんからたくさん影響受けるでしょ?
星:はい。バレエだけでなくて、声楽でもお姉さんたちがすごくて、何年やったらこうなれるよ、と言っていただいてモチベーションになります。お姉さんたちのように歌えるのが理想です!
愛:中学2年生だと声もまだ出来上がっていないから、これからどんどん変化していくし、声楽に関しては私もレッスン歴は短くても焦らなくて良いと思っていて。ほんとに今立派に歌っている高校生のみんなだって、みんなと同じ道を通ってきているかなと思う。
爽:先輩方ばかりで、ちょっと学年が上っただけでも迫力が違うなと思っています。自分の意志が目からも出ていて、そういうのが伝わらないといけないなと感じます。
愛:お姉さんたちに何か聞いたりするの?コミュニケーション取ったりする?
咲:もう・・・オーラが(笑)
愛:圧倒されちゃう?クラレスのみんな優しいから教えてくれるよ。前に話した中3の子たちも、最初は緊張して全然話せなかったけど今は大丈夫って言ってたから、どんどん自分から積極的にね。
*宝塚娘役の魅力
愛:3人とも娘役志望だね。娘役さんの何に魅力を感じる?
咲:かわいいし、可憐だし、男役さんと組む時の表情もかわいくて見ていてうっとりします。しかも、ロングドレスのさばき方とかもどうしたらこんなことができるんだろうっていうくらい美しいし、男役さんに負けないくらいエネルギッシュですごいです。
愛:いつから宝塚見ているの?
咲:小学6年生のころ初めて宝塚を見て、そこからどんどん引き込まれて・・
愛:娘役さん志望だとやっぱり娘役さんが好きなの?男役さんが好きなの?
爽:小学校1年生で観たときは男役さんに憧れていたんですけれど、今は身長的に娘役さんになりたいです。
愛:私はこんなに大きいのに娘役さんになりたくて。かっこいい男役さんと踊りたいからとか動機がすごい不純だった(笑)そういうのもある?
星:あります!かっこいい男役さんと組んでみたいです。
愛:そうだよね。そこ大前提だよね。
星:娘役さんは、しぐさとかが美しいのもそうなんですけれど、THE・女の子な雰囲気が好きで。個人的には和物をやってみたくて、袖のしぐさとかが美しくて・・・宝塚を見ているときは、本当に夢の時間なんです!それを作る側になりたくて、ずっと娘役さんを希望しています。
愛:じゃあ日舞もやっているとか?
星:やってはないんですけれど、クラレス(一般女性向けのBallet&Fitnessのレッスン)で一度イベントレッスンでやらせていただいたときに、思っていたよりも難しくて、疲れるものだなと、バレエとは違う筋肉を使うなと感じました。
愛:(前腿)この辺使うでしょ?筋肉痛になるよね。
爽:男役さんにも言えると思うんですけれど、娘役さん皆さん堂々としていて、自信に満ち溢れていて、舞台でみんなが勝手にそっちに目が行っちゃうような、人を引き付けられるオーラがすごく素敵だな、私もやりたいなと思います。
*愛月から見て、最近の娘役の傾向はどう思いますか?
愛:何、私評論家なの(笑)?
最近の娘役さんの方のほうが、良い意味で自我があると思う。
昔の方も自我はあるんだけれど、男役さんを立てよう、男役さんよりも一秒でも早く相手役を見ていよう、と徹底していらっしゃったって。私は白城あやかさんがすごく好きで、みんなは見たことないと思うし、CSとかで昔の作品をやっていたら見てみてほしいんだけれど、私は娘役さんが大好きだったから、(ご本人に)何か気を付けていたことあったんですか?って聞いたら、デュエットダンスとかで男役さんと娘役さんが銀橋で端から入り込むシーンがあると思うんだけれど、絶対に自分のほうが一秒でも早く男役さんを見ようと思ってやっていたなって仰っていて、そういう気持ちがすごく素敵だなと思っていて。今の子たちももちろんそれはあると思うけれど、最近の娘役さんは一人でも成立するパワフルさがあるよね。昔のほうがもっと男役社会だったような気がしていて、最近の娘役さんは一人でも場面を任せられるような方がすごい多いなと思う。
*愛月への質問やお悩み相談
咲:タカラジェンヌがいつも髪を染めていらっしゃるのが、いつ見ても綺麗で、どうしていましたか?
愛:結構頻繁に行ってるね。金髪だと黒い髪が出てくると汚くなっちゃうから、まゆげも生え際も含めて2週間に1回は染めるね。みんな髪をすごく酷使するから痛んでるけどね。特に髪の毛細い人はブリーチで髪が痛むから困っている人も多かったな。役でどうしても金髪の人はしょうがないけれど、自分で色を選べるときは、できるだけ痛まないトーンでとか。男役さんは痛んでいるところを切れるからいいんだけれど、娘役さんは急には切れないからヘアケアは大変そうだった。
星:公演が終わった後は時間がすごく遅くなったりすると思うんですけれど、ご飯を食べたり、生活リズムの保ち方はどうされていたんですか?
愛:そうだね、人によって違うけれど、朝しっかり食べないとダメな人もいるけれど、逆に朝食べないで、劇場に来てから食べる人もいるね。大休憩も私は結構食べないと動けない派だからしっかりと食べるけれど、公演中は全く食べないという人もいるから。娘役さんによっては、ご飯は重くて食べられないからお菓子だけで過ごす人もいたり。終演後すみれキッチンという楽屋の食堂で注文して、それを食べてから帰る人が多いけれど、家に帰って自炊する人もいるし、体型管理したいときとかは私も夜家で蒸し野菜とかしか食べてなかったときもあったし。夜はそんな感じかな。
星:睡眠時間とかって全然取れなかったりしますか?
愛:そんなことないよ。でも夜更かしする人が多いから、平気で2時くらいまで起きてたなと思う。稽古で帰ってきて、そこからがやっと自分時間じゃない?22時とかに稽古終わって帰ってご飯を食べたりお風呂に入ったり、気づいたら0時くらいになってて、撮りためてたドラマとか見たり。結局2時くらいになってたかな。普通の職業と違って、お稽古ってだいたい13時からが多くて、早朝から仕事がない限りは2時まで起きていたとしても、7時間寝られるから、睡眠時間がめちゃめちゃないってことはなかったと思う。
星:本公演と新人公演とかでセリフを覚える量が膨大だったと思うんですけれど、どうやって叩き込むんですか?
愛:ひたすら読み込むか、書くと覚えるから大きい用紙に覚えたいセリフをひたすら書く。手で書いていると入ってくるんだよね。台本を自分で読んで、自分の声を録音したのを移動中聞いていたりする人もいるし、相手のセリフだけ録音して合いの手で自分が入れられるかやったりとかしたりもするかな。
なぜか新人公演のセリフ覚えるのは苦労したことがなくて、というのはたぶん新人公演前にたいてい本役さんの稽古をたくさん見て、なんとなく入っていたからだと思うんだよね。だから新人公演のセリフ覚えが大変だという記憶は、自分はないんだよね。
咲:音楽学校のときに大変だったことはありますか?
愛:いやありすぎるけれど(笑)
今の時代は違うけれど、当時はよく怒られたから弱い人は大変。あとは親元を離れて寂しくなっちゃう人もいたな。入学前に自立していた方が良い気がする。入ってから自立する子もいっぱいいるから大丈夫だと思うけれど、多少は自立したいという気持ちがあったほうが良い気がする。でも心配しなくても、精神的に音楽学校でちゃんと成長するから、劇団に入ってからもやっていけるよ。
爽:バレエとジャズの違いで、バレエはずっとやってたんですけれど、ジャズは最近始めたばかりで、どうしてもすごい切り離してしまって考えてしまって。
愛:ああ、私もそうかも。ジャズは全然やってなかったから。難しいよね。
バレエやっている人って(胸のあたりに手を置いて)この辺、力が抜けないじゃん。あとはダウンビートとかが取れなくない?でもそれは訓練だからどんどんやっていくと身体に落とし込めていくから。バレエの延長になりすぎると、この辺(体幹)が動かなくなっちゃうよね。リズムが取れてるか、ビート刻めているかをしっかり気にすると良いと思うよ。基礎にバレエがある人はジャズもきれいだから、そこはバレエをやってきたことに自信をもって、良い意味で切り替えて使っていったほうがいいかな。
こんな感じで参考になってる??
3人:ありがとうございます!
愛:クラレスは遠慮する必要ないところだから、お姉さんたちの中でもどんどん自分を出していってね。受験の日に向けて頑張ろうね!
3人:はい!頑張ります!!
まだ宝塚音楽学校の受験対象学年ではない中学2年生たちですが、
先輩たちの姿を見ながら、宝塚音楽学校の受験生としての在り方を学んでいきます。
これからの皆さんの更なる躍進に期待しています!
次回座談会も開催予定ですので、乞うご期待ください!!